平成29年度 社会医療法人 畿内会 岡波総合病院 病院指標

  1. 年齢階級別退院患者数
  2. 診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)
  3. 初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数
  4. 成人市中肺炎の重症度別患者数等
  5. 脳梗塞の患者数等
  6. 診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)
  7. その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)
年齢階級別退院患者数ファイルをダウンロード
年齢区分 0~ 10~ 20~ 30~ 40~ 50~ 60~ 70~ 80~ 90~
患者数 229 91 57 109 166 324 839 1248 1275 365
定義:集計対象患者は平成29年(平成29年4月1日~平成30年3月31日)退院患者とします。年齢は入院日時の満年齢とします。

解説
全体で見ると当院の所在地である伊賀市の65歳以上の割合が31.6%(平成29年9月30日現在)と高齢化が進んでおり、それと比例するように60歳以上の患者さんの割合が75%以上を占めています。
また、三重大学のバックアップのもと伊賀市内唯一の小児二次救急医療機関として入院が必要な救急患者さんの診療を行っていることから低年齢層の患者さんが多くなっています。
診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)ファイルをダウンロード
内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
040081xx99x00x 誤嚥性肺炎 手術なし 手術・処置等2なし 副傷病なし 76 31.86 20.83 3.95 81.14
130030xx99x40x 非ホジキンリンパ腫 手術なし 手術・処置等24あり 副傷病なし 59 12.58 16.48 0.00 77.51
060340xx03x00x 胆管(肝内外)結石、胆管炎 限局性腹腔膿瘍手術等 手術・処置等2なし 副傷病なし 35 16.51 10.61 2.86 75.00
110310xx99xx0x 腎臓または尿路の感染症 手術なし 副傷病なし 32 22.75 12.34 6.25 74.13
0400801499x002 肺炎等(市中肺炎かつ75歳以上) 手術なし 手術・処置等2なし 副傷病なしA-DROP スコア2 27 29.78 15.12 3.70 86.04
内科の特徴としては、高齢な患者さんが多いため肺炎・誤嚥性肺炎の症例が多くなっています。独居または老々介護の世帯が多く退院調整に難渋し、平均在院日数が長くなりがちになっています。
リンパ腫などの血液疾患や他の癌疾患について緩和医療も含めた医療を行っています。
循環器内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
050050xx99100x 狭心症、慢性虚血性心疾患 手術なし 手術・処置等11あり 手術・処置等2なし 副傷病なし 110 3.52 3.03 0.91 71.35
050130xx99000x 心不全 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし 副傷病なし 73 27.64 17.71 1.37 84.23
050050xx02000x 狭心症、慢性虚血性心疾患 経皮的冠動脈形成術等 手術・処置等1なし、1,2あり 手術・処置等2なし 副傷病なし 68 6.22 4.62 0.00 71.47
040081xx99x00x 誤嚥性肺炎 手術なし 手術・処置等2なし 副傷病なし 34 40.06 20.83 0.00 86.38
050130xx97000x 心不全 その他の手術あり 手術・処置等1なし、1あり 手術・処置等2なし 副傷病なし 14 39.00 24.51 0.00 82.71
循環器内科で最も多い症例は、狭心症などに対する治療前・治療後の心臓カテーテル検査のための入院です。
心不全の患者さんの平均年齢は81歳を超え、後期高齢者の患者さんが多いことがわかります。
小児科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
040090xxxxxx0x 急性気管支炎、急性細気管支炎、下気道感染症(その他) 副傷病なし 36 5.64 5.94 0.00 2.39
100380xxxxxxxx 体液量減少症 29 4.10 9.16 0.00 5.86
150010xxxxx0xx ウイルス性腸炎 手術・処置等2なし 25 3.72 5.50 4.00 4.32
030240xx99xxxx 扁桃周囲膿瘍、急性扁桃炎、急性咽頭喉頭炎 手術なし 21 6.33 5.48 0.00 4.38
040070xxxxx0xx インフルエンザ、ウイルス性肺炎 手術・処置等2なし 19 4.42 6.03 0.00 5.05
小児科ではマイコプラズマやRSウィルス等による肺炎や気管支炎・気管支喘息などの呼吸器感染症の症例が非常に多くなっています。
特に気管支炎は平均年齢が3歳未満であり、小さいお子さんの呼吸器治療の重要性がわかります。
外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
060330xx02xxxx 胆嚢疾患(胆嚢結石など) 腹腔鏡下胆嚢摘出術等 30 9.40 6.64 0.00 62.30
060035xx01000x 結腸(虫垂を含む。)の悪性腫瘍 結腸切除術 全切除、亜全切除又は悪性腫瘍手術等 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし 副傷病なし 16 24.56 15.61 0.00 77.44
060035xx99x60x 結腸(虫垂を含む。)の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等26あり 副傷病なし 15 3.67 4.47 0.00 71.73
060150xx03xxxx 虫垂炎 虫垂切除術 虫垂周囲膿瘍を伴わないもの等 11 7.64 5.56 0.00 41.64
060170xx02xxxx 閉塞、壊疽のない腹腔のヘルニア ヘルニア手術 腹壁瘢痕ヘルニア等
外科では、胆嚢結石が最も多い症例になっており、腹腔鏡下による手術を多く行っています。胆嚢炎を伴っている場合には手術が困難になる場合がありますが、その場合でも安全に腹腔鏡下手術を行っています。
次に多い症例は、大腸癌になっており、手術の他に癌化学療法なども行い継続的な治療を行っています。
整形外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
160800xx01xxxx 股関節大腿近位骨折 人工骨頭挿入術 肩、股等 89 54.22 27.09 1.12 83.79
160690xx99xx0x 胸椎、腰椎以下骨折損傷(胸・腰髄損傷を含む。) 手術なし 副傷病なし 27 45.11 19.94 0.00 82.56
07040xxx01xxxx 股関節骨頭壊死、股関節症(変形性を含む。) 人工関節再置換術等 24 43.13 23.14 0.00 72.75
160720xx01xx0x 骨折観血的手術 肩甲骨、上腕、大腿等 副傷病なし 22 14.95 13.35 0.00 74.95
160820xx01xxxx 膝関節周辺骨折・脱臼 骨折観血的手術等 21 49.48 26.82 14.29 77.95
整形外科では、高齢の患者さんが多い土地柄か大腿骨の骨折が非常に多くなっています。全国平均と比較すると平均在院日数が倍近くになります。要因としては、当院は回復期リハビリテーション病棟を有しており、当院にいながら急性期リハビリ、回復期リハビリと切れ目のないリハビリが行われていることが考えられます。平均在院日数を分析しますと大腿骨の骨折での急性期病棟の平均在院日数が23日と平均より短くなっており、回復期に関しては31日となっています。同様のことが胸椎・腰椎骨折、股関節症、膝関節周辺骨折についてもいえます。
脳神経外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
160100xx97x00x 頭蓋・頭蓋内損傷 その他の手術あり 手術・処置等2なし 副傷病なし 19 13.68 9.68 0.00 74.53
160100xx99x00x 頭蓋・頭蓋内損傷 手術なし 手術・処置等2なし 副傷病なし 18 12.83 7.34 0.00 66.11
010030xx9910xx 未破裂脳動脈瘤 手術なし 手術・処置等1あり 手術・処置等2なし 15 3.07 3.14 0.00 66.20
010060x2990401 脳梗塞(脳卒中発症3日目以内、かつ、JCS10未満) 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等24あり 副傷病なし発症前Rankin Scale 0、1又は2 11 27.45 16.38 0.00 70.73
010040x099x00x 非外傷性頭蓋内血腫(非外傷性硬膜下血腫以外)(JCS10未満) 手術なし 手術・処置等2なし 副傷病なし 10 44.60 19.10 50.00 67.10
脳神経外科では、外傷性慢性硬膜下血腫の症例が多くなっています。頭部外傷後、慢性期に脳と硬膜の隙間に血が貯まる病気で血種が脳を圧迫し、様々な神経症状を引き起こします。この場合、局所麻酔で頭蓋骨にあけた小さな孔より血種を洗い流します。
また、救急搬送が多い頭部外傷症例が多いのが特徴です。この他にも未破裂脳動脈瘤・脳梗塞・くも膜下出血が代表的な疾患になります。
リハビリテーションの継続により回復期リハビリテーション病棟へ転棟され退院するケースが多いため平均在院日数が長くなっています。
心臓血管外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
050180xx97xxxx 静脈・リンパ管疾患 その他の手術あり 48 2.83 3.20 0.00 64.27
050210xx97000x 徐脈性不整脈 手術あり 手術・処置等1なし、1,3あり 手術・処置等2なし 副傷病なし 30 10.07 11.21 0.00 81.87
050130xx99000x 心不全 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし 副傷病なし 12 22.17 17.71 8.33 82.75
040200xx99x00x 気胸 手術なし 手術・処置等2なし 副傷病なし
050050xx99100x 狭心症、慢性虚血性心疾患 手術なし 手術・処置等11あり 手術・処置等2なし 副傷病なし
産婦人科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
120060xx01xxxx 子宮の良性腫瘍 子宮全摘術等 19 9.58 9.91 5.26 44.58
120070xx01xxxx 卵巣の良性腫瘍 卵巣部分切除術(腟式を含む。) 開腹によるもの等 11 8.27 10.27 0.00 50.73
120090xx97xxxx 生殖器脱出症 手術あり 10 9.00 9.27 0.00 71.30
12002xxx99x40x 子宮頸・体部の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等24あり 副傷病なし
120010xx99x50x 卵巣・子宮附属器の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等25あり 副傷病なし
産婦人科は婦人科の中でも頻度の高い子宮筋腫・卵巣嚢腫に対して患者さんの状態に応じて手術加療を適切に行っています。
また、次に子宮脱が多い症例となっています。
眼科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
020200xx99x4xx 黄斑、後極変性 手術なし 手術・処置等24あり 90 2.00 2.47 0.00 76.96
020200xx9710xx 黄斑、後極変性 手術あり 手術・処置等1あり 手術・処置等2なし 27 6.67 7.31 0.00 69.93
020160xx97xxx0 網膜剥離 手術あり片眼 26 9.54 10.21 0.00 57.62
020350xx99x1xx 脈絡膜の疾患 手術なし 手術・処置等2あり 23 2.04 2.71 0.00 70.00
020350xx97x0xx 脈絡膜の疾患 手術あり 手術・処置等2なし 17 9.65 8.24 0.00 75.00
眼科では、白内障の水晶体再建術に加えて、網膜硝子体疾患に対する薬物療法、手術を数多く行っています。
(白内障の水晶体再建術を実施する患者様が最も多いですが、短期滞在手術3に該当し診断群分類別患者数の集計から除外されております。)
放射線科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
040040xx9910xx 肺の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等1あり 手術・処置等2なし
040240xx97x0xx 肺循環疾患 手術あり 手術・処置等2なし
放射線科では、単純X線写真、胃・大腸等の透視検査、CT検査、マンモグラフィー、血管造影等のX線を用いた各種の検査をはじめ、MRI検査などの様々な画像検査の実施と画像診断を行っています。
悪性腫瘍に対する血管塞栓術を行っています。
泌尿器科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
11012xxx020x0x 上部尿路疾患 経尿道的尿路結石除去術等 手術・処置等1なし 副傷病なし 54 7.43 5.75 0.00 63.57
110070xx0200xx 膀胱腫瘍 膀胱悪性腫瘍手術 経尿道的手術 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし 28 9.07 7.31 0.00 72.68
110070xx02020x 膀胱腫瘍 膀胱悪性腫瘍手術 経尿道的手術 手術・処置等1なし 手術・処置等22あり 副傷病なし 25 8.76 7.64 0.00 76.00
11012xxx040x0x 上部尿路疾患 体外衝撃波腎・尿管結石破砕術(一連につき) 手術・処置等1なし 副傷病なし 18 2.00 2.73 0.00 62.11
110310xx99xx0x 腎臓または尿路の感染症 手術なし 副傷病なし 18 8.33 12.34 0.00 81.28
泌尿器科では、腎結石・尿管結石に対する手術症例が多く、患者さんに合わせてTUL(経尿道的尿路結石除去術)・ESWL(対外衝撃波腎・尿管結石破砕術)など適切な治療を行っています。また、膀胱がんに対する手術であるTUR-BT(経尿道的膀胱腫瘍切除術)症例が多いですが、その他の悪性腫瘍に対する治療にも力を入れています。
初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数ファイルをダウンロード
初発 再発 病期分類
基準(※)
版数
Stage I Stage II Stage III Stage IV 不明
胃癌 6 2 1 4 10 27 1 7
大腸癌 6 7 9 21 7 34 1 7
乳癌 1 3 0 2 1 1 1 7
肺癌 0 0 1 7 1 13 1 7
肝癌 1 2 3 0 2 25 1 7
※ 1:UICC TNM分類,2:癌取扱い規約
定義:集計中に退院した患者さんが対象で、実患者数を集計しています。期間内に同じ患者さんが同じがんで入退院を繰り返しても1症例を一件と数えます。
「初発」の病期分類は、UICC病期分類(国際対がん連合によって定められた①原発巣の大きさと進展度②所属リンパ節への転移状況③遠隔転院の有無の3つの要素によって各癌をⅠ期(早期)からⅣ期(末期)の4病期に分類すること)に基づいたものです。

当院の患者数としては大腸がんが一番多く、次いで胃がんが多くなっています。次に肝がんが多くなっています。
当院では内視鏡的治療・腹腔鏡的治療・根治手術・抗がん剤治療等患者さんに合わせた治療法を選択し、総合的に管理しています。
成人市中肺炎の重症度別患者数等ファイルをダウンロード
患者数 平均
在院日数
平均年齢
軽症 16 11.88 58.50
中等症 111 29.33 83.52
重症 23 35.74 85.09
超重症 8 23.75 84.88
不明 0 0.00 0.00
定義
・この集計では成人は15歳以上の患者さんを指します。
・市中肺炎とは、普段の生活の中で罹患した肺炎を指します。
・重症度は市中肺炎ガイドラインによる重症度分類システム(A-DROPシステム)により分類しています。
 
特徴としては中等症が最も多く、全体の7割を占めています。
重症度が高くなるにつれて平均在院日数も長くなります。
脳梗塞の患者数等ファイルをダウンロード
発症日から 患者数 平均在院日数 平均年齢 転院率
3日以内 123 51.69 76.86 4.61
その他 29 62.03 82.03 0.66
発症して早期に入院される方がほとんどです。当該症例も急性期病床から回復期リハビリテーション病棟への流れが出来ており平均在院日数は長くなっています。
当地域は患者さんの流出率が比較的高く他の地域で急性期医療を受けられ、当院で回復期リハビリテーションを受けるような症例もあります。
退院先は自宅もしくは施設が多く転院率は低くなっており自己完結型の医療といえます。
診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)ファイルをダウンロード
内科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K7211 内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術(長径2cm未満) 70 0.53 1.27 0.00 67.21
K688 内視鏡的胆道ステント留置術 28 2.39 18.68 3.57 76.89
K6152 血管塞栓術(頭部、胸腔、腹腔内血管等)(選択的動脈化学塞栓術) 23 4.09 12.70 0.00 77.17
K6871 内視鏡的乳頭切開術(乳頭括約筋切開のみのもの) 14 3.64 8.93 7.14 74.07
K654 内視鏡的消化管止血術 11 1.18 17.00 9.09 76.27
内科で多い症例は大腸ポリープや大腸腫瘍に対する内視鏡的結腸ポリープ・粘膜切除術で1泊2日の入院がクリティカルパスで行われています。
ついで多い症例は胆道疾患や膵臓疾患に行われる内視鏡的胆道ステント留置術になります。こちらは胆道にチューブを通して拡張し、胆汁の流れを良くする手術です。この手術は、胆石症に対する内視鏡的胆道結石除去術などのほかの手術の前段階として行われることも多く、術後日数が長くなる傾向にあります。
次いで、肝臓疾患に対するTAEが挙げられます。カテーテルを動脈の中に入れ、疾患部分の血流を止める薬(塞栓材)を入れたり、抗がん剤を直接注入する治療法です。
循環器内科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K5493 経皮的冠動脈ステント留置術(その他) 56 3.36 5.96 0.00 71.04
K5463 経皮的冠動脈形成術(その他) 19 1.79 2.84 0.00 72.89
K5492 経皮的冠動脈ステント留置術(不安定狭心症) 17 0.00 19.12 0.00 74.29
K616 四肢の血管拡張術・血栓除去術 10 4.90 20.40 0.00 72.60
K5972 ペースメーカー移植術(経静脈電極)
循環器内科では虚血性心疾患(狭心症や急性心筋梗塞)などに対する経皮的冠動脈ステント術といった心臓カテーテル治療が多くなっています。
心臓カテーテル治療とは、腕や足の血管から心臓まで管を通して病変を治療する方法です。
外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K7211 内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術(長径2cm未満) 40 0.18 1.00 0.00 67.08
K672-2 腹腔鏡下胆嚢摘出術 34 2.06 6.91 0.00 61.76
K6335 鼠径ヘルニア手術 24 1.54 5.67 0.00 69.17
K634 腹腔鏡下鼠径ヘルニア手術(両側) 19 1.05 3.00 0.00 62.89
K7193 結腸切除術(全切除、亜全切除又は悪性腫瘍手術) 16 11.88 20.19 0.00 78.00
外科で多い症例は大腸ポリープや大腸腫瘍に対する内視鏡的結腸ポリープ・粘膜切除術が挙げられます。1泊2日の入院がクリティカルパスで行われています。
次いで、胆嚢結石等に対する腹腔鏡下胆嚢摘出術が多くなっています。以前は開腹で行っていましたが、より患者さんの体への侵襲度が低い腹腔鏡下手術は年々増加しています。
最近では、腹腔鏡下での鼠径ヘルニア手術も増加傾向にあります。
整形外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K0461 骨折観血的手術(肩甲骨,上腕,大腿) 88 2.41 40.14 2.27 81.73
K0821 人工関節置換術(肩,股,膝) 46 1.74 43.70 0.00 75.00
K811 人工骨頭挿入術(肩,股) 43 3.60 51.28 0.00 81.95
K0462 骨折観血的手術(前腕,下腿,手舟状骨) 41 1.63 15.39 4.88 63.73
K0463 骨折観血的手術(鎖骨,膝蓋骨,手(舟状骨を除く),足,指(手,足)その他) 22 1.23 13.23 0.00 61.73
整形外科では入院症例と比例して大腿骨頸部骨折・大腿骨転子部骨折などの骨折観血的手術が多い傾向がみられます。こちらの術後日数が長いのは手術後回復期リハビリテーション病棟へ転棟されリハビリテーション後退院されるケースが多いことが考えられます。人工骨頭挿入術(股)も同様の傾向にあります。
K0462骨折観血的手術は橈骨や脛骨・腓骨の骨折に対する観血的手術となり、上記と比較し前腕の骨折が多いことから術後の在院日数も短くなっています。
脳神経外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K164-2 慢性硬膜下血腫穿孔洗浄術 31 0.61 20.84 0.00 79.87
K1692 頭蓋内腫瘍摘出術(その他) 11 8.73 20.45 36.36 66.00
K1771 脳動脈瘤頸部クリッピング(1箇所) 10 2.80 76.10 0.00 65.50
K1643 頭蓋内血腫除去術(開頭)(脳内)
K1642 頭蓋内血腫除去術(開頭)(硬膜下)
脳神経外科では入院症例と比例して慢性硬膜下血腫に対する慢性硬膜下血腫洗浄術が最も多くなっています。
その他には脳腫瘍の手術が挙げられます。当地域は放射線治療の施設がないため開頭手術後の放射線療法は転医していただいて行っていることから転院率が高くなっています。次いで動脈瘤破裂によるくも膜下出血や未破裂脳動脈瘤に対する手術が多くなっています。動脈瘤の頸部に金属のクリップをかけ、瘤内の血液を遮断する手術になっています。本症例は術後、水頭症等を合併することもあったり、リハビリテーションの継続により回復期リハビリテーション病棟へ転棟され退院するケースが多いため術後日数が長くなっています。
心臓血管外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K164-2 下肢静脈瘤血管内焼灼術 43 0.63 1.07 0.00 63.93
K1692 ペースメーカー交換術 19 1.53 7.32 0.00 82.74
K1771 冠動脈、大動脈バイパス移植術(人工心肺不使用)(2吻合以上) 15 7.87 37.53 6.67 71.60
K664 ペースメーカー移植術(経静脈電極) 15 2.33 9.40 0.00 81.47
K1643 大伏在静脈抜去術
心臓血管外科は、開胸手術では冠動脈、大動脈バイパス移植術が多くなっています。虚血性心疾患に対する投薬加療や、カテーテル治療では対応困難な重症症例に対して狭くなった冠動脈病変の先に新たにバイパスする血管をつなげることにより心筋への血流を増やす手術です。
その他、開胸手術には様々な術式があるため指標には表れていませんが大動脈瘤切除術、弁置換術等20例以上の開胸手術を行っています。また、時間外等緊急開胸手術に対応できる環境になっています。
その他では、下肢静脈瘤に対する手術が多くなっています。レーザーや高周波による血管内治療は患者さんへの体の負担も少なく2泊3日での入院が多い症例です。次いで徐脈性不整脈(洞性徐脈や完全房室ブロック)に対するペースメーカー移植術が多い症例となっています。
産婦人科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K877 子宮全摘術 15 2.27 7.80 6.67 46.00
K8881 子宮附属器腫瘍摘出術(両側)(開腹) 12 1.00 6.33 0.00 49.67
K8654 子宮脱手術(腟壁形成手術及び子宮全摘術)(腟式、腹式)
K867 子宮頸部(腟部)切除術
K8721 子宮筋腫摘出(核出)術(腹式)
産婦人科は、入院症例と比例して子宮筋腫や卵巣嚢腫に対する子宮全摘術および子宮付属器腫瘍摘出術や子宮脱手術の症例が多くなっています。子宮頸部円錐切除術も多くなっており、こちらは通常、子宮頸部の前癌病変ないし頸癌初期病変に対して行われる手術です。
円錐切除術により切除した組織片を病理診断することにより治療だけでなく確定診断を行うことを目的として行われることが本術式の特徴といえます。
眼科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K2821ロ 水晶体再建術(眼内レンズを挿入する場合)(その他のもの) 204 0.04 1.00 0.00 75.12
K2801 硝子体茎顕微鏡下離断術(網膜付着組織を含む) 70 0.79 6.63 0.00 67.86
K2802 硝子体茎顕微鏡下離断術(その他) 23 0.87 8.09 0.00 65.39
K281 増殖性硝子体網膜症手術 13 1.00 9.77 0.00 52.15
K2191 眼瞼下垂症手術(眼瞼挙筋前転法)
眼科では、白内障に対する手術である水晶体再建術が多くなっています。指標には表れていませんが入院せず外来で白内障手術をする患者さんも増えてきています。次いで挙げられるのが、硝子体茎顕微鏡下離断術です。黄斑前膜や黄斑浮腫、網膜剥離、黄斑円孔などの網膜硝子体疾患に対する手術です。
患者さんによっては上記の手術を同時に行うこともあります。
放射線科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K6153 血管塞栓術(頭部、胸腔、腹腔内血管等)(その他のもの)
放射線科における手術の多くは悪性腫瘍に対する手術となっています。
血管塞栓術は腫瘍に栄養を送る血管を詰まらせることによって、腫瘍に栄養が届かないようにし、腫瘍を死滅させることを目的とします。
泌尿器科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K768 体外衝撃波腎・尿管結石破砕術 59 0.00 1.00 0.00 57.08
K8036イ 膀胱悪性腫瘍手術(経尿道的手術)(電解質溶液利用のもの) 55 1.40 6.49 0.00 74.09
K7811 経尿道的尿路結石除去術(レーザー) 54 1.81 4.59 0.00 64.19
K783-2 経尿道的尿管ステント留置術 28 2.32 9.18 0.00 64.93
K8411 経尿道的前立腺手術(電解質溶液利用) 17 1.35 8.65 0.00 73.29
泌尿器科では、腎結石・尿管結石に対する手術症例が多く、ESWL(対外衝撃波腎・尿管結石破砕術)・TUL(経尿道的尿路結石除去術)・PNL(経皮的腎砕石術)を行っています。
また、一般的な尿路・性器手術についてはTUR-BT(経尿道的膀胱腫瘍切除術)による手術症例が多く、患者さんの状態に合わせた治療法を選択し、病気の根治とQOLを考慮した治療を行っています。他にも精巣、腎、副腎疾患に対する手術を行っています。
その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)ファイルをダウンロード
DPC 傷病名 入院契機 症例数 発生率
130100 播種性血管内凝固症候群 同一 3 0.06
異なる 15 0.32
180010 敗血症 同一 5 0.11
異なる 13 0.28
180035 その他の真菌感染症 同一 0 0.00
異なる 5 0.11
180040 手術・処置等の合併症 同一 27 0.57
異なる 1 0.02
播種性血管内凝固症候群・敗血症・真菌症・手術・処置等の合併症の患者数と発生率を集計しました。
発生率=それぞれの患者数÷全体入院患者数×100
播種性血管内凝固症候群・・・感染症などによって起こる全身性の重症な病態です。
敗血症・・・・・感染症によって起こる全身性炎症反応の重篤な病態です。
真菌症・・・・・真菌による感染症です。
手術・処置等の合併症・・・・・手術・処置等に一定割合で発生してしまう病態です。術後出血や創部感染が挙げられます。
更新履歴
平成30年9月27日
病院指標を公開しました。